絵本の中にあるのは絶対的に幸せな時間
そしてとてもシンプルな世界
大人の世界ではお目にかかれない自由と暖かさがある。
絵本の中には大人になると忘れてしまう気ままで自由な時間が流れている。
その時間をお気に入りの毛布にくるまって堪能するのが良いのだ。
難しいことは考えない
嫌なときは嫌なのだ
断固、嫌だと伝えたい
そんな時は
「ホットドッグ」だ。
ダグ・サラティ作
訳はなんと矢野顕子さん!
この本は絵本界では有名は米国の絵本の賞「コールデコット賞」と「エズラ・ジャック・キーツ賞」をダブル受賞した名作
コールデコット賞はアメリカで毎年、その年に出版されたもっともすぐれた絵本画家に送られる賞です。コールデコットとはランドルフ・コールデコットさんという画家の名前
そして「エズラ・ジャック・キーツ賞」はすぐれた絵本に贈られる児童文学賞のひとつなんですね。
「ホットドック」は鮮やかで躍動感溢れる絵と感情豊かな言葉が織りなすダックスフントと飼い主の夫人の夏の一日の物語です
見開きには自由気ままなポーズをとる主人公の赤毛のダックスフントがちりばめられていて
ひとつひとつの表情が生き生きとしていて、これはダックスの楽しい生活が始まるぞぉって期待がわきあがります。
が、
そうじゃない。
赤毛のダックスフントはうるさすぎる町に、暑すぎる夏にキレる
なんといってもそのキレかたがいい。
身体中を使って「もうやだ!!」と叫ぶ。
そう、それでいいのだ。
やなのよ。もうとにかく。
でもそんな彼の最悪な外出を最高の1日にしてくれるのが飼い主の女性
最高の1日は海で展開されるのだけれど、その躍動感が読み手に爽やかな海の風を運んでくる。
海風になびくダックスの赤毛が鮮やかな色彩で描かれている
抜けるような青空が眩しい
そして1日の終わりの気だるい眠気がダックスくんとママを包み込み、
クソうるさくてクソ暑かったニューヨークに夕方の涼しい風が吹き、遠出をしたあとに自分の家に帰ってきたときの安心感がダックスと飼い主のママを包み込みます。
非日常は絶対的に安心な家があってこそ楽しめるのだと思う。
それがたとえクソうるさくてクソ暑い町にあってもね。
そんな物語の最後はやっぱりベッドなんです。
キレちゃうこともあるし、ママに駄々こねることもあるけど、やっぱり1日の終わりはママとの
おやすみ。
私も「もう やだ!!! 」って言ってみたい。。。。
ところで「コールデコット賞」の画家ランドルフ・コールデコットとはどんな人物だったのか
知りたいかたは是非こちらを手に取ってみてください。
コールデコット氏のことがわかるとても素敵な絵本です。
